閉鎖的な医学部で学ぶ大学生が見つけた「未知の学問の【面白さ】を学ぶ近道」

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目次

  1. 専門大学の閉鎖性の現実
  2. 自分がやりたいことを探しに学外へ、未知なる分野との出会い
  3. 見知らぬ学問分野の「面白さ」を学ぶ近道

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医学部は勉強が忙しいから、医学の勉強しかできないのか?

専門分野以外の学問を学ぶことがもたらすのは、「良い医師になるために教養を学ぶ」というような尤もらしい大義名分ではなく、実は「楽しさや面白さ」の発見かもしれません。
見知ったものばかりの世界から、外の世界へ出てみることを面倒くさがらずに続けてみると、きっと良いことがある筈です。

医学部の私自身も、専門大学で大学生活を送る中で、外の世界に出て行き、その経験から多くの「巡り合わせ」や「楽しさや面白さ」を得ることができました。

専門大学の閉鎖性の現実

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専門大学で大学生活を送るにあたり、痛感したことは、専門大学では、専攻する専門分野以外の学問を学ぶ術が極端に少ないということです。

医学部受験はご存知の通り、年を経るごとに奇妙な難関さを増しています。私が受験をした時も、医学部特有の「奇妙な難関さ」を呈しており、受験も終盤に差し掛かると、学力の程度によっては、「入れてくれるならどこでも」という気持ちになる学生は少なくないと思います。

これは医学部受験以外にも言えることかもしれません。
しかし、いざ専門大学に入学してみると、特に私の大学の場合は他学部とキャンパスが離れているために、殆ど単科大学と言っても良いほどで、とにもかくにも専門分野以外を学ぶ機会が極端に少ないことに気付いたのです。

これは激しい受験戦争の結果ともいえますが、元を辿ればきちんと志望大学を調べなかった故でもあります。

医学の勉強だけできればよい、と特に医学部受験生は考えがちですが、果たして医学生たちは往々にして一年次で「教養の重要さ」を教諭らに諭されます。
自分たちの大学のカリキュラムでは、教養の授業が片手で数えるほどしか扱っていないにも拘らず、です。

自分がやりたいことを探しに学外へ、未知なる分野との出会い

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私は、入学して数か月経ってからこの「専門大学の閉鎖性」に気が付いたという訳です。

教養を学びたいけれどそれを学ぶ機会が大学にないというのなら、自分で学ばなければなりません。

そのようなことを考えている中、知人から、面白そうな講演会があるよ、と声をかけられたのがきっかけで、放課後にアクセスできる総合大学の講演会やシンポジウムで予約もお金もかからないものに参加するようになりました。これは、書店で手当たり次第に本を探したり、たまたまテレビをつけたらやっている番組を見るよりも、実に効率的にその分野を垣間見ることができます。
テーマを選びさえすれば、その分野を専門に研究されている方の話を聞くことで、知らない扉を叩いて開くところまでたどり着けるのです。加えてむかしから本などを読むのに時間がかかる私にとっては、いうなれば新しいことを学ぶ近道だったのです。

そうして、毎朝九時からみっちり詰まった大学の授業とハードな部活の合間を縫って、そうした講演会やシンポジウムに通うという生活を続けて約一年半後。ひょんなことから、私が現在所属する、日本学生平和学プラットフォームという学生団体に出会うことになります。

見知らぬ学問分野の「面白さ」を学ぶ近道

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関東の学生団体の合同新歓というイベントに参加した時に手にした、その団体のチラシにかかれた「平和学を学ぶ学生のプラットフォーム」という、なんだかとってもワクワクするような一文が、私を「この団体に参加してみよう」という気持ちにさせました。

なんだか大仰な言い方ですが、その合同新歓のイベントで何十もの団体のチラシを貰っておきながら、結局団体の活動まで見に行こうと思ったのは現在の所属団体だけだったのですから、不思議なことです。
これはきっと、様々な学生団体に所属している多くの人に言えるのではないでしょうか。

初めて参加したイベントは、アメリカの水爆実験の実施地となったオセアニア地域を扱ったものでした。いざ、参加者と運営メンバーとが混ざってディスカッションとなると、そうした社会問題に対して自分の考えを持って発現し議論を展開する学生たち、という光景にただただ感心してしまったのです。

だって、「医学部の私の友人にそんな人いない!」私は、改めて「専門大学の閉鎖性」を実感するとともに、「私の知らないことを知っている、この面白い人たちと仲良くなりたい!」と感じました。

人間はおおよそ五つのコミュニティに属していると、安定した精神状態を保てるとも言われています。
また、そのコミュニティの性質が異なれば異なるほど、あるコミュニティにおいては普通のことが別のコミュニティでは通じないことになり得ます。「自分にとってのあたりまえ」が通じない世界を知ることで、他者への寛容につながるのだそうです。

異なるモラルを知ることで、「そんな風に考えるんだ。なにそれ面白い!」と、私の場合は他者への寛容に加えて、未知なる分野への興味へとつながったのです。

ことインカレを推奨する当学生団体では、私が今まで知りもしなかった学問分野を専攻する同年代の学生たちが「これってこういうところが面白くてね……!」と、やや興奮気味に話してくれるのです。アカデミックな話を学生同士で真面目に、時に楽しく学び、議論し合える場所は貴重だと思います。

これこそ、見知らぬ学問分野の「面白さ」を学ぶ近道といえるのではないでしょうか。

知らない分野の扉を叩くこと、またその世界に足を踏み入れることは、新たな友人たちとのつながりと、私自身のまだ知らない部分を見付けてくれます。たとえば海外へ旅行することで、海外のすばらしさはもちろん、自国の良い部分を再発見するように。

私の場合、およそ二年分の年月がかかってしまいましたが、毎朝九時から夕方までみっちり詰まった大学の授業と部活の合間を縫って、さまざまな場所へ足を運んだことが、沢山の巡りあわせへの道を作ってくれているのだと確信しています。

組織情報

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活動概要 日本学生平和学プラットフォーム(JSAPCS・ジュサパックス)は2015年2月に設立された学生NGOです。紛争や平和というテーマにフォーカスし、その分野に興味がある学生に、議論の場や交流の場を提供しています。中立性に重きを置いた活動をしており、団体として特定の主義・主張を支持しません。月に一度の勉強会や外部講師をお招きしてのイベントを通して、多様な視点から平和を考えています。
メンバー 早稲田大学を中心に30名ほどの学生で運営しています。
活動実績 【勉強会】抜粋
第1回勉強会:平和学入門
第2回勉強会:紛争分析入門 -ルワンダとISISのケースを通して―
第3回勉強会:ジェンダーと平和―宗教文化下での女性への暴力を考える―
第16回勉強会:クルド―国家なき民族の現状を世界難民の日に考える―
第17回勉強会:食糧危機はなぜ起きたのか―グローバル時代のFood Securityを考える―【イベント】
〇20世紀最初のジェノサイド? 迫害される人々の今と昔『消えた声が、その名を呼ぶ』先行試写付きシンポジウム
協賛:ビターズ・エンド(映画配給会社)
協力:上杉勇司氏(早稲田大学教授)
パネリスト:グラント・ポゴシャン氏(駐日アルメニア大使)
佐藤安信氏(東京大学教授 元UNHCR法務官・UNTAC人権担当官)
滝澤三郎氏(東洋英和女学院大学教授 元UNHCR駐日代表)〇シンポジウム「日本の国際平和協力・災害救援を考える:オールジャパン連携の現状と課題」開催。
ゲストパネリスト:上杉 勇司氏
谷口 正弘氏
山田 満氏
藤重 博美氏
本多 倫彬氏
etc.
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